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感光基板用ライトボックスの製作(4)

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今回は出来上がったばかりのライトボックスで露光テストを行ってみます。


クイックポジ感光基板を使うのが初めての場合、露光用のテストチャートなるもので露光チェックが行え

るようになっています。

「これまで難しかった最適な露光時間を簡単に決定することが出来ます」とありますので、早速これを利

用してチェックしてみます。



その前に、クイックポジ感光基板の有効期限は一年間となっており、製造期間の経過と共に露光時間も延

びて行くため露光プロファイルなる資料が添付されております。


これは使用するライトボックスに合った、製造経過時間と露光時間の関係のグラフ(露光プロファイル)

を利用するようになっているものです。


本機の場合、自作品ですのでこれに近い機種の中型ライトボックスのデーターを参考にすることにしまし

た。




イメージ 1





このグラフによりますと、感光基板の製造期間が2カ月未満の場合で露光時間は104秒となり、どんな

に最長でも2分程で露光が完了するようです。


と言うことで、取りあえず1分45秒でタイマーを設定して露光させてみることにします。


ライトボックスのガラス面上に露光テストチャートを乗せ、その上に感光基板を重ねます。

更に、その上にガラス板を乗せチャートと基板を密着させます。

ガラス板を乗せるのは重し代わりの他、基板のズレが目視で確認出来るからです。


でもって、タイマースイッチONです。




イメージ 2





タイムアップ後、露光した基板をバットに入れた現像液に漬けて縦横に揺らしながら感光剤を溶かし、パ

ターンが現れたら基板を取り出し水洗いをします。 


現像時間は40秒です。 また、現像液は30℃が適温のようです。




イメージ 3





チャートの判定は「1、2の白抜き数字が判別不能で3以上が判別できる」或いは「2、3の白抜き数字

が判別不能で4以上が判別できる」のが適正とあります。



現像が終わった基板はボケも無く「1、2の白抜き数字が判別不能で3以上が判別できる」状態となって

いますので、どうやらこれは適正と判断出来そうです。 


一発で露光時間が決定です。 予想通りと言うか、以前より露光時間はかなり短縮されているようです。


蛍光灯と基板の間は30mm程、間を取っていますが、ほぼ中型ライトボックスの露光プロファイルが使

えそうなことが分かりました。  これなら3分間タイマーで間に合いますし、暫くこのデーターを使っ

って様子を見ることにします。



このように露光のポイントはパターン図と感光基板を密着させること、焼付け時間のテストを行い最適な

時間を見つけることです。

また、薬品を使うので正確に扱うことです。

基板面に少し現像液の溶け込み不良らしきものが見られますのでこれは今後注意することにしましょう。



最大露光基板サイズはこれから調べますが、周辺部は反射板を設けましたが多少明りのムラもありますの

で頑張っても150×250mm程度までだろうと思っております。


ここまで大きな基板を作成することも少ないですから実用面では全く問題は無いものと思われます。



超ローコストなライトボックスが出来上がりました。  安価な割には使い勝手もまずまずです。

これで後はエッチング作業以下、従来通りの作業で感光基板を完成させることが出来る環境が揃ったよ

うです。

感光基板用ライトボックスの製作(5)

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出来上がったライトボックスは安価なベニヤで仕上げましたので、その後見栄えを考慮して塗装を行って

みました。 下がその完成写真です。


今回は自作ライトボックスを使って基板を実際に作ってみることにします。



イメージ 1




露光テスト用の基板(100×75)が一枚残っていましたので、パターン図を基に指定のインクジェッ

トフィルムに印刷して基板を作成します。



指定のインクジェットフィルムには裏表があります。 

プリンターの印刷面側と併せて間違えないようにセットし、普通紙・モノクロ・きれい設定でパターン図

を印刷します。


このインクジェットフィルムは少々値が高いので、基板のパターン精度を求めなければOHPフィルム、

トレーシングペーパー、はたまた普通紙かと言うように使い分けた方が良いかも知れません。

基本は露光時間の設定ということになります。



プリントしたフィルムをライトボック上面ガラスにセットしテープで固定します。

その上に印字面側と感光面が合うように感光基板を載せ、ガラス板の重しを載せフィルムと密着させま

す。


予めタイマー設定(105秒)がしてありますのでスタートスイッチONのみで露光が始まります。



イメージ 2





タイムアップしましたら露光が終わりです。 ラクチン、ラクチン。


現像液は30℃、時間は40秒ですぐに現像します。


現像後はパターン図がムラなく現れます。


これを更にエッチング液に漬けて不要な銅板を除去します。




エッチング作業は塩化第二鉄溶液を保存袋等のビニール袋に入れて、その中に基板を入れて行います。


適当に袋をゆすってやればエッチングは早く終わりますが、今の季節でも20分以内には終わると思いま

す。

温度が低い場合はタッパー等にお湯を入れてこのまま湯せんしてやれば良いですが、あまりやったことは

ありません。

透明ビニールですから中身が見えますので、エッチングが終わりましたら基板を取り出し、キムワイプな

りキッチンペーパーなりティッシュ等で良く拭き取ります。


この状態ではレジスト膜がパターンに付いていますので、このまま再度露光して現像液に漬ければきれい

に除去出来ます。



袋に入った塩化第二鉄溶液は、袋の隅をハサミでカットして元の容器に戻します。


その後のビニール袋は可燃物ゴミとして廃棄します。

こうしますと、バット等の容器を使わず手を汚さずしてエッチング作業が行えて且つ廃液処理が省略出来

ます。


塩化第二鉄溶液はこうして目減り分こそ補充していますが、10年以上使っていて真っ黒になっていても

全く問題なく使えています。

廃液処理をするのは多分、電子工作を止めた時だけでしょう。




イメージ 3





でもって、エッチングの終わった水洗い乾燥後の基板です。


感光基板の仕上がりはさすがにコストなりのものです。

0.2mm程度の細いパターンもエッチング出来ますが、エッチングを掛けすぎますとパターンが途切れ

てしまいます。



イメージ 4




出来上がった基板のパターン面にフラックスを塗っておきます。


次に穴あけを行います。

これには毎度、小型卓上ボール盤を使用しています。



イメージ 5




後は基板を必要サイズにカッターでカットして完成となります。


文章で書くと長く面倒な作業のように思われますが比較的短時間で簡単に終わります。


これにはライトボックスが主役となりますが、何しろ一回分の実稼働時間が数分程度のものに使うだけで

すからお世辞にもコスパが良いとは言えないかも知れません。  しかしながら作業時間短縮化、仕上が

り具合はそれなりのものがあります。 


感光基板は如何にして安価にライトボックスを作るかがポイントとなります。

また副資材も高いですから、これから如何に工夫してコスパを上げるかになりそうです。

シルクスクリーン印刷 

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アンプやエフェクター等を作っていて毎度、思うことは文字入れなのです。

パネルに文字が入ると体裁だけでなく当然ながら使い勝手も良くなります。


しかし、これには昔から色々な方法が使われてきましたがどれもイマイチで未だに満足の行くものが得ら

れていません。  どうも最終仕上げになると毎回尻込み状態で悩みの種となっています。



そのようなことからか、最近はパソコンを利用したデカールやシール系のものを貼ることが一般的に多く

なっているようです。

インスタントレタリングによる文字入れよりは良いと思いますが、耐久性ではもう一息と言うところでし

ょうか。


何と言っても一番良いのは彫刻で彫ったもので、高級感があって抜群ですが当然ながら自作は困難です。

他にはシルクスクリーン印刷が良く、金属パネルに印刷を行ってくれる処もありますが費用的にはそれな

りに掛かるようです。 



調べますと、このシルクスクリーン印刷に関しましては、その道具なり材料は大きな画材店に行けば入手

は可能なことが分かりました。 つまり、自作が可能と言うワケです。


この方面に関しては全くの専門外で良く分からないことだらけですが、一般的にはこれらの材料を使って

Tシャツのプリントを行うことが良く行われているようです。

アイロン転写も良く行われますが、仕上がりとかインクの耐久性はシルクスクリーン印刷の方が良くなり

ます。


そう言えば、近所にもTシャツのプリントの工房があります。

ドアを開けていますので外からも中の様子が伺えますが間違いなくシルク印刷工房で、大きな露光機にプ

リント用のアルミの型枠が沢山並んでおりTシャツを専用刷り台(プリントボード)に入れて大量にプリ

ントしています。

Tシャツのプリントはシルク印刷が主のようです。




イメージ 1





シルク印刷とは孔版画の技法の一種であり、インクが通過する穴とインクが通過 しないところを作るこ

とで版画の版を製版し印刷する技法のことを指します。


このインクが通過する穴とインクが通過 しないところを作るために、感光基板と同じ理屈で感光法によ

って作り出します。


これには木枠のスクリーン部に予め感光乳剤を塗布しておきます。


感光させるには太陽光による紫外線照射でも出来ますが、露光機があれば短時間に安定して出来ることも

同じです。


従いまして、露光機には前回製作しましたライトボックスが利用可能となります。

但し、元々基板用に製作したものですので大きなものの露光は出来ませんが。




と言うことで、これらの情報得てシルクスクリーン印刷をするための材料一式を新宿3丁目にある画材・

額縁の専門店「世界堂」さんで購入してきました。  

なお、通販では造ハウ.COM(版画材料)、画材販売.JP等で扱っているようです。



・シルクスクリーン(テトロン#180メッシュ)
•ジアゾ感光乳剤(50ml)
•ジアゾ再生液(E) 
•スキージ(プラスチック製)
・テトロン布(#180メッシュ、1m)



この店、1Fから6Fまで画材に関するもの文房具の類から何でも揃っており見ていて飽きない。

塩化第二鉄のエッチング液も版画材料として安価に売られていました。



シルクスクリーン枠は完成品として幾つかのサイズが売られていました。

これは型枠にシルク、実際にはテトロン布が使われていてピンと型枠に張られています。


型枠は数多く印刷するなら耐久性ではアルミ枠となりますが、アマチュアでは木枠で十分だろうと思われ

ます。


これは普通の木枠ですので自作も可能で、新規購入するよりはかなり安価になりますので手持ちのライト

ボックスに合わせて一枚製作してみました。

木枠のままですと強度不足で少し歪みが生じ易いので補強用の鉄板をコーナーに張り付けてみました。

かなり頑強になりましたのでこれで暫く使えそうです。


これにテトロン布を張るわけですが、これを「紗張り」と言ってピンと張るために少々コツと言うか工具

も必要なようです。 これには幾つかの方法がありますが、木枠はこの紗張り時のテンションにも耐える

強度が必要です。


インクには水性と油性があります。

金属用には油性だろうとは思いますが、どちらが良いか試してみないと分からないので今回は見送りまし

た。 使い易さでは水性の方が良さそうですが耐久性も考慮しなければなりません。

何しろ専門の画材屋さんですのでその種類はあまりに多く、素人には選びようも無くこれはもう少し調べ

てみる必要がありそうです。 

どうも目移りし易いので次回は通販利用を考えています。





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アンプ等は横長の場合の文字入れですと型枠も大きくなり露光機もこれに合わせて大きなものになります

が、手持ちのライトボックスの都合上この場合は2回に分けて印刷するようになります。

もしくは太陽光でも露光は出来ますし、数多く作ることも無いので大きい型枠のものはこれでも良いかと

思われます。



使い方はジアゾ感光乳剤が塗られた型枠スクリーン部に、OHPフィルム等に印刷した原稿を重ねて露

光させます。

露光方法はジアゾ感光乳剤の箱の中の説明書にも書かれていますが、露光時間はやはり事前にテストして

おいた方が良さそうです。


基本的な処は感光基板と同じ作業で、露光後エッチングするかインクを刷り込むかの違いだけです。


このシルクスクリーンは再生液で再生すれば何回か使えるようです。



シルクスクリーン印刷の良いところは、金属、紙、布、木、皮、ガラス、プラスチック等にも印刷出来る

ことです。


金属板に名前とか社名、ロゴを入れた表札、看板も良く見られますし、ちょっとした袋物でも印刷出来ま

すので手作りのものが既製品ぽく見えたりします。


このように応用範囲が広いので使いだすと利用率も高くなるのも特徴です。



ここでは操作パネルのシルク印刷を主体に行っていく予定ですが、操作パネルは字も小さく手で触れるこ

とが多くなるため剥げ難くしなければなりません。 また、パネル面は必ずしもフラットではありません

のでこれをどう対処するか等、課題も沢山あります。


と言うことで、暫く手探り状態でテストを繰り返すようになりそうです。

Quad22 イコライザー の製作 (12)

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今回は再度ノイズの修正を行ってみました。

どうもまだまだ誘導ノイズを受け易く、当然ですがどうしてもトランスに近い方が不利になります。

作った時は気づかなくても暫くすると気になりだすのがアンプの残留ノイズです。


この辺りはトランスをケチったツケが来ているワケですが、ここは何とかノイズから逃げたいと言うこと

で対策を講じてみます。


色々、内部を調べますとトランス周辺にシールド板を設けることは効果があるようです。

L型アングルでシールドはしているものの気休め程度で、リーケージフラックスには効果は薄いと考えて

いましたが丸っきりでもなさそうです。


試しにアンプ周りを一部シールドしますとノイズは激減します。

これは上蓋を閉めた時と同じことになりますが、当然ながらシールド板がアンプ部に近い方が効果は良く

なります。


と言うことで、実際にアルミ板で初段部をシールドして見ますと具合が良いようです。


そうなると、今度はシールドする範囲です。

何とこれは初段だけでなくトランスに近いアンプ部全面に渡って影響を受けていることが分かりました。


トランスの向きはリーケージフラックスの少ない方向をアンプ側に向けていたつもりなのですが、予想以

上にフラックスが大きかったようです。


この辺りは電磁波計が無いと分かりませんが、取りあえず全面アルミ板で囲って見ました。




イメージ 1





この効果はかなりあり、隣のChより誘導ノイズは激減しました。

ボリュームを上げても真空管特有のサーッと言うホワイトノイズが出てくるだけです。


プリアンプのノイズレベルは微小なので手持ちの測定器では正確には測れませんが、測ってもホワイトノ

イズを測定するだけかも知れません。



さて、ノイズ対策としてはもう一つ。 シャーシーのアースがあります。

アースがどうしても不安定でたまにバリバリッとノイズが出てきて、ハムノイズも出易くなるようです。

これも良く良く調べますと、ケースのアースが不安定で繋がっていないところがありました。



これは市販の完成品のケースにも見られますが、アルマイトメッキが施されているとケース内のアースが

うまく取れないことがたまにあります。 

ここはネジ部の周りのアルマイトを削るなり、菊型ワッシャーを噛ませるなどしてネジ類を全て増締めし

てアースを確実に取ります。


修正後は安定しましたのでこれで大丈夫です。



アンプも静寂になってきますと今まで気づかなかったノイズも気になりだします。

もう少し手を加えたいところもありますが、通常の使用には問題が無いレベルにはなったようです。




と言うことで、ここで軽く仮試聴してみます。



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真空管らしいしっとりとした落ち着いた音が出てきます。

クラシック向きか、いやフォービートジャズも女性ボーカルも中々聴かせてくれます。

電源部に半導体、ICを多用した回路を用いていますが、これによって真空管の持ち味が失せることも無

いように思われます。


本機はローコスト、ローゲイン、ローノイズを目指したものですが、安価な製作費用の割にはかなりまと

もな音が出てくるようです。


ゲインにつきましては、パワーアンプの入力感度にもよりますが46dBのゲインは使い易いようです。

50dBを超え60dBからのプリアンプはもう要らないと言った感じです。

それにQuad22のイコライザーは耐入力が大きいですから、高出力カートリッジが使えてしかもその

分ノイズにも有利になります。


暫くぶりにレコードを聴きましたが、やはりアナログの音は自然に聴こえます。

この音だけ聴きますとレコードが衰退した理由が全く分からない。

日頃、CDに聴き慣らされた耳にはアナログは大変新鮮に聴こえてくるようです。


暫くこの状態で聴いてみて様子を見ながら、またRIAAカーブの修正を含めて手を加えて見る予定で

す。

Quad22 イコライザー の製作 (13)

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さて、Quad22 イコライザー のその後です。


電源部のMOSパワーFETが現在、入手が難しそうなので今後のことも考え他のものに変更することに

しました。


FETのFQPF3N90は型番からも分かるように国産では無くアメリカ合衆国の半導体メーカーの

もので、これはたまたま安かったので買っておいただけのものです。

そのようなワケで国産の現行品で高耐圧で汎用性があって、かつ安価なFETを探して見ました。


アキバで調べますと2SK3566が安価で使えそうなのでこれを採用することにしました。

本機用には余裕たっぷりで、しかもゲート保護用のツェナーが入っていて1個100円とは激安。

併せて、現状の電源のリップルをもう少し減らしたいのでフィルターを追加してみました。

変更後の回路図です。



イメージ 1

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このフィルター効果は大きくリップルは更に減少したようです。

フルボリューム時にホンの僅かに残っていたハム音が消え、真空管のみのホワイトノイズだけになりまし

た。

シールド無しのトランスでここまで行けば申し分なく大変満足です。

リップルフィルターの御利益大と言ったところです。



その他、残りの測定項目としてクロストーク特性があります。

ステレオアンプにおいては左右チャンネル間のクロストーク特性は重要なファクターです。

要するに隣Chへ信号の漏れがどれだけあるか調べるものですが、あまり測定例を見ませんが歪特性より

こちらの方が音質に与える影響は大きいと思っております。


実はこれは測定しても可聴帯域ではノイズレベルから全く変動しなかったのです。

つまり早い話が漏れが全くと言って良いほど無いのです。

右から左も左から右へも変動なしで、グラフに書いても直線一本引くだけですので省略しました。


微小ノイズの雑音は手持ちのショボイ測定器では正確には測れないのですが、漏れ信号は低域側、高域側

で上昇するのが普通ですので、これ位は測れるだろうと思ったら針が動かなかった。


これは、左右にアンプ部を完全に独立させたこと。 信号が左右に移動するような流れになっていないこ

と。 電源部のデカップリング・コンデンサを左右に振り分けていること。 ボリュームも左右に振り分

け、距離を離して取付けたこと等が主要因として考えられます。

どうもクロストークによる音の濁りはまず考えなくて良さそうです。



と言うことで、今回試聴したレコードです。

出来るだけダイナミックレンジの大きいものが良いだろうと思って探しましたら出てきました。


今は無くなりましたがアキバの第一家庭電器が企画、製作したスーパーアナログレコード、DAM「マニ

アを追い越せ!大作戦」シリーズの中の貴重な新品未開封の4枚です。 何時かは聴こうと思って保管し

てあったものを思い出しました。


これは元々、第一家庭電器のメンバーズクラブの景品で、76cm音源による45回転の重量盤の贅沢な

つくりのレコードです。

1970年代の半ばから1980年代後半まで約170枚近くのアルバムが作られたと言われますが、現

時点でも最高レベルにあるレコードです。


このシリーズでは特に、曲の進行とともに盛り上がるカラヤンの「ボレロ」を逆回転カッティングした盤

がマニアにも有名です。

これは円周の外側程ダイナミックレンジが大きく取れることから内周から溝を切ったものです。

従って、これを聴く時はレコード針を内周から置き、外側に向かって針が移動するようになります。


そう、ですのでこの手持ちのアルバムも一曲目にダイナミックレンジの大きいと言うかカッティングレベ

ルの大きい曲を持ってきてあるようです。



イメージ 3

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この種のレコードはテストレコードとして色々出回っていましたが、本盤は音楽的にも試聴に耐える内容

になっているようです。


これは機会があれば一度聴いてみると良いと思います。

ともかくレコードとは思えない静寂の中から突然響くダイナミックレンジの大きい音には圧倒されます。

カートリッジとトーンアームはそれなりのものを使うことは勿論ですが、アンプもサチらないものが必要

です。

ボーカルものはまるで録音現場に立ち会っているような音が再現されます。

今のラジカセを意識したようなポップスCDの音作りとは全く違います。


当時はこのようなレコードをレコード会社以外で、積極的に取組んで企画して作っていたことに改めて驚

かされます。

サイテーションⅣ型 プリアンプの自作 (1)

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前回のクオード22はシンプルでユニークな回路でなかなかの音を出してくれていますが、アナログ再生

用のプリアンプにつきましてはもう一台作っておきたいと思っています。



管球式のプリアンプの名器としてマッキン、マランツ、クオードの他に知られるものにもう一つサイテー

ション(Citation)があります。


サイテーション儀燭魯罐法璽な回路の9球式プリアンプで、球数も多く且つ複雑なものですが現在でも

中古市場でたまに見かけることがあります。


また、同社の製品の中ではプリアンプのサイテーション厳燭魯ットとして売られたものですが、国内で

は販売されたかどうかと言うこともあってか中古市場ではあまり見かけることも少ないようです。 

特に本機がキットである以上、だれが作ってもキチンとその性能が保証出来るものでなければ世には出せ

ませんので、それなりの自信があってのものだろうと思われます。 


このサイテーション儀拭↓厳燭箸皀ぅ灰薀ぅ供爾錬鈎覆裡達辧檻裡瞳燭鮑陵僂靴討い襪里特徴ですが、

基本的にイコライザーはCR型が好みで、今回はキットでもあったことから再現性という点からも厳燭

方を製作してみたいと思っています。


名前こそサイテーとついていますが名器として知られるもので、今回は模倣品製作となりますのでイミテ

ーション厳燭噺世Δ海箸砲覆襪もです。





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サイテーション厳燭錬教綣阿離廛螢▲鵐廚如■鈎覆裡達辧檻裡瞳織ぅ灰薀ぅ供爾慮紊縫侫ルター、トー

ン回路及びフラットアンプの構成となっています。



上図は3段のCR-NF型イコライザー部の回路図です。


初段部は2段増幅回路のネガポジの組合せによる帰還回路となっています。 

これは正帰還を加えることによって裸利得を大きくして、ゲインの増加分だけ負帰還を多量に掛けている

ようです。

次に低インピーダンスでCRイコライザ回路に送られ、3段目はP-G帰還回路で増幅され、トーン、フ

ィルター回路に送られます。


トーン、フィルター回路は使用頻度が少ないのでこれは今回も省略しようかと考えています。


イコライザーだけ作っても良いかと思いますが、少々ゲイン不足で調整用にフラットアンプをつけてアナ

ログ専用機とする予定です。





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電源部は今回もMOSFETによるリップルフィルター回路を用います。

B回路のフィルター部は厳重にします。


ヒーターは直流点火でトランジスタによる簡易な定電圧回路としていますが、これは手持ちの部品の都合

だけの理由です。


いずれも整流ダイオードはSBDの使用を考えています。



と言うことで、今回は慌てて製作することもないのでゆっくりと進めていく予定です。

サイテーションⅣ型 プリアンプの自作 (2)

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今回、使用予定の電源トランスです。


大変懐かしいサンスイのPV-65です。 プリアンプ用に作られたショートリング及び電磁シールド付

の優れものです。

プリアンプには普通このような仕様のトランスが使われます...って、前回は少々ケチり過ぎたようで

す。

山水はトランスメーカーでもあったのでトレードマークもトランスをイメージさせるものとなっており、

頭の中では同社のトランスはタンゴに並ぶ最高のものとして焼き付いております。



シールド付ですが漏洩磁束はゼロではありませんので一応、トランスの配置は事前に考慮する必要はあり

ます。




イメージ 1





フラットアンプの予定回路図です。

トーン及びフィルター回路を省略しましたのでシンプルな2段NFアンプとなっています。




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バランスボリュームも省略しています。 その代り、ボリュームは前後で2段構造としSN比を稼ぐこと

にします。

本来ですと4連ボリュームを使うことになりますが、高価で入手も困難ですので前回と同じく2連ボリュ

ームをベルトドライブ式で操作させます。 併せてクロストークの減少も図ります。

これらの効果についてベルトドライブ式はかなり期待が持てます。


以上によりゲインの損失分が無くなりましたので、その分ゲインを落とす必要があり全体のゲイン見直し

及び調整を併せて行います。




今回は入力切換え回路を付けるかどうかはまだ決めていません。

前回と同じフォノ専用プリでも良いかなとも思っていますが、同じでは面白くないかとかも思ったりして

思案中。


入力切替を付ける場合は、以前製作したラインアンプに用いたリレー方式を考えています。

これは未だ接点不良が無く実に具合が良く、且つ信号ラインは最短となり信頼性の点でもプリにはうって

つけのものとなるものです。


しかし、わざわざこの為にトランスは追加したくないので、回路、使用部品等については、またゆっくり

考えてみることにしよう。

感光基板用ライトボックスの製作(1)

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感光基板の作り方としては、日光写真よろしく天気の良い日に太陽 に向けて露光させる方法があります

が、夜に作れないとか時期によって露光時間が違ったりしますので普通は蛍光灯を利用したりすることが

多いようです。

但し、普通の蛍光灯の場合ですと紫外線量が少なく、小さな基板ならまだしも時間が掛かり過ぎたり、露

光ムラが出来たりでいまいち安定しないのが欠点です。



ややこしいことに、現在市販されている感光基板は「クイックポジ感光基板」と称し、どうも以前のもの

より大幅に露光時間が短くなっているようです。 

もうこうなると、専用のライトボックスが無いと安定して露光させることは困難になってきます。
  


露光用ライトボックスは良さそうなものはまだまだ値段も高いようですし、感光基板はこれはこれで値段

もそれなりに高く、失敗すると普通の基板として使うしかなくなってしまいますので現在は使用を止めて

おりました。



そのようなことで以前もライトボックスの自作も考えましたが、これが意外と費用が掛かるようでこれも

断念と言うことで、今は感光基板方式以外にも焼き付ける方法はありますのでこれを利用することが多く

なりました。


ところが最近は状況も変わり、照明もLED化が進んでいるようで従来型のインバーター式の蛍光器具が

少なくなってこれに置き換えられて行っているようです。

それに伴い蛍光灯用の部品等が安価に入手出来るようになりましたので、今回は腰を上げて露光用ライト

ボックスを製作してみることにしました。

やはり感光基板の方が仕上がり具合は良いので、露光ライトボックスさえあればこちらを使いたいところ

です。




イメージ 1





露光ライトボックスと言っても10Wの蛍光灯を3本点灯させるだけのものです。


蛍光灯とソケットで1組700円以下で、インバーターユニットは秋月で1個200円と格安。 これら

を3組使っても3000円程度で収まります。
 


最近のLED化によって不要になった照明器具が使えれば更にお安く製作出来ます。



最低でもこれらを入れるボックスと配線材があれば完了で、後はアイデア次第と言うことになります。


今回は手持ちに制御用タイマーとリレーがありましたのでこれを利用しますが、わざわざ買うと高いもの

ですのでオーディオタイマーでもキッチンタイマーでもあればこれを使った方が良いです。




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蛍光灯は感光基板が紫外線を利用しますのでケミカルランプFL-10BL(捕虫器用蛍光灯)もしくは

ブラックライトを使用します。

ケミカルランプとブラックライトの違いは・・・両者とも紫外線を出しますが可視光線が出ているか出て

いないかの違いで、ケミカルランプは近紫外光(300〜400nm)を主に放射し可視光線が少し出ているため点

灯時は青っぽく見えます。

ブラックライトは可視光が出ていない以外はほとんど同じで、点灯していても肉眼では殆ど明るく見えま

せん。

感光基板は約360nmの紫外線に良く反応するようですので、どちらのランプでも使えると思われます。



蛍光灯は2本が良いのか3本が良いのかはたまた4本が良いのかやってみないと分かりませんが、それな

りにボックスも大きくなりますのでそこは使用基板に合わせて適当にです。




さて、それではついでにLEDではどうかと言いいますと、赤外線LEDがある位ですから調べますと、

どうも紫外線を出すLEDとしてはUV-LEDがあるようです。 


実は通常のLED照明では紫外線をほとんど発しないのです。 つまり紫外線での焼け、色褪せが無く虫

も寄ってこないと言う利点があります。 

そう言えばLEDのシーリングライトにしてからカバー内部に虫が入らなくなった。




UV-LEDでの実験としては面白いと思いますが、ケミカルランプでも露光時間が数分と短くランプの

寿命、光熱費でも殆ど問題になるレベルで無いので、今のところLEDでの必要は無さそうですが将来的

にはUV-LEDに置き換わって行くでしょうね。

感光基板用ライトボックスの製作(2)

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今回のライトボックスの回路図です。

特別なものでもなく普通の照明器具と同じで、FL-10Bを3灯点灯させるようにしてあるだけのもの

です。

インバーター点灯式でグローランプは使いませんので配線はかなり楽になります。



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と言うことで、写真は手持ちの有り合わせの端材のベニア板上に組み上げたものです。


製作は容易ですが、反射板は必要でアルミ板でもアルミ箔でも良いので必ず取り付けておきます。

紫外線の反射効率を上げるためには、このアルミニウム反射板を使用する方が効果があります。



このままでも何らかの脚部を設けるか吊り下げるかして、ともかく本体を逆さにした状態でその下に置い

た感光基板にライトを照射すれば露光させることが出来ます。 

しかし、まだ光が漏れますので適当な段ボール箱等で覆えばかなり安価なライトボックスが出来上がると

思います。  発熱につきましては露光時間が短いので問題にならないでしょう。




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実際にはライトボックスより原稿と感光基板を密着させることの方が大事で、専用のクランプを用いた方

が良かったりします。  後は工夫次第と言うところでしょうか。


配線が終了したところで点灯テストを行います。




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で、問題なく点灯しました。

露光距離、露光時間、露光ムラは実機で幾つかデーターを取って調べて行く必要はありますが、余程大き

な基板でも作らない限り普通に使えそうな感じです。


さて、これにタイマー回路を加えます。 タイマーは必須です。

これには手持ちにキッチンタイマーなりオーディオタイマー等があれば代用させると良いと思います。

感光基板用ライトボックスの製作(3)

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前回のライトボックス内部にタイマー回路を組み込んでみることにします。


タイマー回路には色々ありますが、今ならマイコンを使って秒単位までデジタル設定出来るようなものと

なりますが、今回は手持ち部品の都合でリレーとタイマーを使って昔ながらのシーケンス回路で組んでみ

ます。




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回路は特別なものでも無く、自己保持回路のリレーをオンデレィタイマーで切るだけのものです。


コントロールパネルには主電源スイッチにスタートSW、任意ストップSW、及びタイマー切り時間の設

定ダイヤルを設けてあります。 

リレーの接点が余っていましたのでスイッチ動作時のLEDランプも設けてみました。



手持ち部品の都合で制御電源がDC24Vのリレーとタイマーを使いましたので、この電源が必要になっ

ています。 

これには16V、0.2A程度の小型トランスを使い整流しっぱなしの簡易な非安定化電源で供給してい

ますが、負荷時22.5Vの電圧で少し低めですが何とか動作電圧範囲内に収まっているようです。


当然ながら制御電源にAC100V仕様のものがあればトランスは不要でシンプルになります。




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結局、本機はカバーを取り付けて上側ガラス面に感光基板と原稿を載せ、更に本等の重さのあるものを載

せて基板と原稿を密着させる方法としました。


本体カバー部は12mmのベニヤ板を用い安価に済ませています。


ガラス部はこれも安価に100均のA4フォトフレームを裏蓋を外して嵌め込んであります。

従って、露光面はほぼA4サイズ(279×192)となっています。

ガラスはフレームに両面テープかゴムボンドで接着しておきます。


このガラスは厚くは無いので丈夫とは言えませんが、どうもガラスはその厚さ、種類によって紫外線を透

過し難くなるようで各々その透過量も違うようです。  この辺りは紫外線計(UVメーター)等があれ

ば測定して確認することが出来ます。


ちなみに普通ガラス(厚さ3mm)の場合で、 近紫外線のうち360nm以上で約10%、340nmで約30%、320nm

で約80%吸収するようです。 厚いガラスを通して使用する場合は効果が低下しますので、薄い方が今回

用途には良いことにはなります。


本来ならガラスは使わない方が一番良さそうですが、多少の露光時間が延びてもここは使い勝手を優先と

したいと思います。




と言うことで、ここでシーケンスチェックを行います。


まず、主電源をONとします。


ストップスイッチの上の緑のLEDが点灯します。




イメージ 3





一番上のスタートスイッチを押します。


スタートスイッチの上の赤のLEDが点灯と同時に緑のLEDが消灯の上、蛍光ランプが全数点灯しま

す。  インバーター式ですので瞬時点灯です。


次にタイマーが動作し始め、予め設定した時間になると自動的に蛍光ランプが消灯します。

同時に点灯していたLEDランプは赤から緑ランプに切り替わります。



タイマーはタイムアップ後、自動的にリセットされ、再度スタートスイッチを押しますと同じ動作を繰り

返します。




イメージ 4


イメージ 5



ストップスイッチはタイマー動作中でも任意に蛍光ランプを消灯させることが出来ます。



ストップスイッチONの蛍光ランプ消灯時には緑のLEDランプが点灯します。


どうやら、シーケンスは正常に動作しているようです。



本機はリレーによるフェザータッチスイッチで快調に動作してとても操作し易いです。

サイズは某社の中型ライトボックスに近く、両面同時パターン焼付こそ出来ませんが基本的な部分ではほ

ぼ同じような感じで、最大露光基板サイズも150×250mm程度だろうと思っております。



さて、ひとまずこれで完成となりますが、取りあえずタイマーは最大3分設定のものを使っていますが、

クイックポジ感光基板の感度が高いことから仮にこれを用いているだけのものです。

まだ手持ちにタイマーが幾つかありますので、これは露光テスト結果により交換する予定です。

感光基板用ライトボックスの製作(4)

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今回は出来上がったばかりのライトボックスで露光テストを行ってみます。


クイックポジ感光基板を使うのが初めての場合、露光用のテストチャートなるもので露光チェックが行え

るようになっています。

「これまで難しかった最適な露光時間を簡単に決定することが出来ます」とありますので、早速これを利

用してチェックしてみます。



その前に、クイックポジ感光基板の有効期限は一年間となっており、製造期間の経過と共に露光時間も延

びて行くため露光プロファイルなる資料が添付されております。


これは使用するライトボックスに合った、製造経過時間と露光時間の関係のグラフ(露光プロファイル)

を利用するようになっているものです。


本機の場合、自作品ですのでこれに近い機種の中型ライトボックスのデーターを参考にすることにしまし

た。




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このグラフによりますと、感光基板の製造期間が2カ月未満の場合で露光時間は104秒となり、どんな

に最長でも2分程で露光が完了するようです。


と言うことで、取りあえず1分45秒でタイマーを設定して露光させてみることにします。


ライトボックスのガラス面上に露光テストチャートを乗せ、その上に感光基板を重ねます。

更に、その上にガラス板を乗せチャートと基板を密着させます。

ガラス板を乗せるのは重し代わりの他、基板のズレが目視で確認出来るからです。


でもって、タイマースイッチONです。




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タイムアップ後、露光した基板をバットに入れた現像液に漬けて縦横に揺らしながら感光剤を溶かし、パ

ターンが現れたら基板を取り出し水洗いをします。

 
現像時間は40秒です。 また、現像液は30℃が適温のようです。


なお、露光した基板は目視でその変化は確認出来ません。

従って、タイマーで管理しない限りはこれは無理に近いです。




イメージ 3





現像の終わった基板です。


チャートの判定は「1、2の白抜き数字が判別不能で3以上が判別できる」或いは「2、3の白抜き数字

が判別不能で4以上が判別できる」のが適正とあります。



出来上がった基板はボケも無く「1、2の白抜き数字が判別不能で3以上が判別できる」状態となって

いますので、どうやらこれは適正と判断出来そうです。 


一発で露光時間が決定です。 予想通りと言うか、以前より露光時間はかなり短縮されているようです。


蛍光灯と基板の間は30mm程、間を取っていますが、ほぼ中型ライトボックスの露光プロファイルが使

えそうなことが分かりました。  これなら現状の3分間タイマーで間に合いますし、暫くこのデーター

を使って様子を見ることにします。



露光のポイントはパターン図と感光基板を密着させること、焼付け時間のテストを行い最適な時間を見つ

けることです。

また、薬品を使うので正確に扱うことです。

基板面に少し現像液の溶け込み不良らしきものが見られますので、これは今後注意することにしましょ

う。



最大露光基板サイズはこれから調べますが、周辺部は反射板を設けましたが多少明りのムラもありますの

で頑張っても150×250mm程度までだろうと思っております。


ここまで大きな基板を作成することも少ないですから実用面では全く問題は無いものと思われます。

また、密閉型のケースで通風穴も設けていませんが、このように1回当たりの露光時間が短いので発熱も

全く問題になりません。



超ローコストなライトボックスが出来上がりました。  安価な割には使い勝手もまずまずです。

これで後はエッチング作業以下、従来通りの作業で感光基板を完成させることが出来る環境が揃ったよ

うです。



このライトボックスはプリント基板の製作だけでなくシルク印刷にも使えます。 シルク印刷も紫外線を

利用したライトボックスを使っています。

シルク印刷は色々なものに印刷出来ますのでその利用範囲は広く、電子工作関係ではパネルの文字入れ等

に使えます。 

その場合は、露光ムラ対策としてケミカルランプをもう一本追加を考えていますが、もう少し大きなサイ

ズで作っても良かったかなとも思っています。 

何かと1台あると便利なのがこのライトボックスなのです。

感光基板用ライトボックスの製作(5)

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出来上がったライトボックスは安価なベニヤで仕上げましたので、その後見映えを考慮して塗装を行って

みました。 下がその完成写真です。


今回はこの自作ライトボックスを使って基板を実際に作ってみることにします。



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露光テスト用の基板(100×75)が一枚残っていましたので、パターン図を基に指定のインクジェッ

トフィルムに印刷して基板を作成します。



指定のインクジェットフィルムには裏表があります。 

プリンター本体の印刷面側と併せて間違えないようにセットし、普通紙・モノクロ・きれい設定でパター

ン図を印刷します。


このインクジェットフィルムは少々値が高いので、基板のパターン精度を求めなければOHPフィルム、

トレーシングペーパー、はたまた普通紙かと言うように使い分けた方が良いかも知れません。

基本はそれぞれの露光時間の設定ということになります。



プリントしたフィルムをライトボックスの上面ガラスにセットしテープで固定します。

その上に印字面側と感光面が合うように感光基板を載せ、ガラス板の重しを載せフィルムと密着させま

す。


予めタイマー設定(105秒)がしてありますのでスタートスイッチONのみで露光が始まります。



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タイムアップしましたらスイッチが自動的に切れて露光が終わりです。 ラクチン、ラクチン。


現像液は30℃、時間は40秒ですぐに現像します。


現像後はパターン図がムラなく現れます。




水洗い後、これを更にエッチング液に漬けて不要な銅板を除去します。




エッチング作業は塩化第二鉄溶液を保存袋等のビニール袋に入れて、その中に基板を入れて行います。


適当に袋をゆすってやればエッチングは早く終わりますが、今の季節(気温27℃)でも20分以内には

終わると思います。

温度が低い場合はタッパー等にお湯を入れてこのまま湯せんしてやれば良いですが、あまりやったことは

ありません。

透明ビニールですから中身が見えますので、エッチングが終わりましたら基板を取り出し、キムワイプな

りキッチンペーパーなりティッシュ等で良く拭き取ります。


この状態ではレジスト膜がパターンに付いていますので、このまま再度露光して現像液に漬ければきれい

に除去出来ます。



袋に入った塩化第二鉄溶液は、袋の隅をハサミでカットして元の容器に戻します。


その後のビニール袋は可燃物ゴミとして廃棄します。

こうしますと、バット等の容器を使わず手を汚さずしてエッチング作業が行えて且つ廃液処理が省略出来

ます。


塩化第二鉄溶液はこうして目減り分こそ補充していますが、10年以上使っていて真っ黒になっていても

全く問題なく使えています。

廃液処理をするのは多分、電子工作を止めた時だけでしょう。




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でもって、エッチングの終わった水洗い乾燥後の基板です。


感光基板の仕上がりはさすがにコストなりのものです。

0.2mm程度の細いパターンもエッチング出来ますが、エッチングを掛けすぎますとパターンが途切れ

てしまいます。



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出来上がった基板のパターン面にフラックスを塗っておきます。


次に穴あけを行います。

これには毎度、小型卓上ボール盤を使用しています。



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後は基板を必要サイズにカッターでカットして完成となります。


文章で書くと長く面倒な作業のように思われますが比較的短時間で簡単に終わります。


これにはライトボックスが主役となりますが、何しろ一回分の実稼働時間が数分程度のものに使うだけで

すからお世辞にもコスパが良いとは言えないかも知れません。  しかしながら作業時間短縮化、仕上が

り具合はそれなりのものがあり、また、これでないと作れない基板も多数あります。 


感光基板は如何にして安価にライトボックスを作るかがポイントとなります。

また副資材も高いですから、これから如何に工夫してコスパを上げるかになりそうです。




【仕様】


光源:紫外線蛍光灯(FL-10BL)3本


露光面:279×192mm(約A4サイズ)


最大露光寸法: 約150×250mm


タイマー付:タイマー設定時間 最大3min(タイマー本体交換で時間延長可)


外形寸法:420W×240D×112H(ゴム足除く)


重量:3.8Kg  

シルクスクリーン印刷 

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アンプやエフェクター等を作っていて毎度、思うことは文字入れなのです。

パネルに文字が入ると体裁だけでなく当然ながら使い勝手も良くなります。


しかし、これには昔から色々な方法が使われてきましたがどれもイマイチで未だに満足の行くものが得ら

れていません。  どうも最終仕上げになると毎回尻込み状態で悩みの種となっています。



そのようなことからか、最近はパソコンを利用したデカールやシール系のものを貼ることが一般的に多く

なっているようです。

インスタントレタリングによる文字入れよりは良いと思いますが、耐久性ではもう一息と言うところでし

ょうか。


何と言っても一番良いのは彫刻で彫ったもので、高級感があって抜群ですが当然ながら自作は困難です。

他にはシルクスクリーン印刷が良く、金属パネルに印刷を行ってくれる処もありますが費用的にはそれな

りに掛かるようです。 



調べますと、このシルクスクリーン印刷に関しましては、その道具なり材料は大きな画材店に行けば入手

は可能なことが分かりました。 つまり、自作が可能と言うワケです。


この方面に関しては全くの専門外で良く分からないことだらけですが、一般的にはこれらの材料を使って

Tシャツのプリントを行うことが良く行われているようです。

アイロン転写も良く行われますが、仕上がりとかインクの耐久性はシルクスクリーン印刷の方が良くなり

ます。


そう言えば、近所にもTシャツのプリントの工房があります。

ドアを開けていますので外からも中の様子が伺えますが間違いなくシルク印刷工房で、大きな露光機にプ

リント用のアルミの型枠が沢山並んでおりTシャツを専用刷り台(プリントボード)に入れて大量にプリ

ントしています。

Tシャツのプリントはシルク印刷が主のようです。




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シルク印刷とは孔版画の技法の一種であり、インクが通過する穴とインクが通過 しないところを作るこ

とで版画の版を製版し印刷する技法のことを指します。


このインクが通過する穴とインクが通過 しないところを作るために、感光基板と同じ理屈で感光法によ

って作り出します。


これには木枠のスクリーン部に予め感光乳剤を塗布しておきます。


感光させるには太陽光による紫外線照射でも出来ますが、露光機があれば短時間に安定して出来ることも

同じです。


従いまして、露光機には前回製作しましたライトボックスが利用可能となります。

但し、元々基板用に製作したものですので大きなものの露光は出来ませんが。




と言うことで、これらの情報得てシルクスクリーン印刷をするための材料一式を新宿3丁目にある画材・

額縁の専門店「世界堂」さんで購入してきました。  

なお、通販では造ハウ.COM(版画材料)、画材販売.JP等で扱っているようです。



・シルクスクリーン(テトロン#180メッシュ)
•ジアゾ感光乳剤(50ml)
•ジアゾ再生液(E) 
•スキージ(プラスチック製)
・テトロン布(#180メッシュ、1m)



この店、1Fから6Fまで画材に関するもの文房具の類から何でも揃っており見ていて飽きない。

塩化第二鉄のエッチング液も版画材料として安価に売られていました。



シルクスクリーン枠は完成品として幾つかのサイズが売られていました。

これは型枠にシルク、実際にはテトロン布が使われていてピンと型枠に張られています。


型枠は数多く印刷するなら耐久性ではアルミ枠となりますが、アマチュアでは木枠で十分だろうと思われ

ます。


これは普通の木枠ですので自作も可能で、新規購入するよりはかなり安価になりますので手持ちのライト

ボックスに合わせて一枚製作してみました。

木枠のままですと強度不足で少し歪みが生じ易いので補強用の鉄板をコーナーに張り付けてみました。

かなり頑強になりましたのでこれで暫く使えそうです。


これにテトロン布を張るわけですが、これを「紗張り」と言ってピンと張るために少々コツと言うか工具

も必要なようです。 これには幾つかの方法がありますが、木枠はこの紗張り時のテンションにも耐える

強度が必要です。


インクには水性と油性があります。

金属用には油性だろうとは思いますが、どちらが良いか試してみないと分からないので今回は見送りまし

た。 使い易さでは水性の方が良さそうですが耐久性も考慮しなければなりません。

何しろ専門の画材屋さんですのでその種類はあまりに多く、素人には選びようも無くこれはもう少し調べ

てみる必要がありそうです。 

どうも目移りし易いので次回は通販利用を考えています。





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アンプ等は横長の場合の文字入れですと型枠も大きくなり露光機もこれに合わせて大きなものになります

が、手持ちのライトボックスの都合上この場合は2回に分けて印刷するようになります。

もしくは太陽光でも露光は出来ますし、数多く作ることも無いので大きい型枠のものはこれでも良いかと

思われます。



使い方はジアゾ感光乳剤が塗られた型枠スクリーン部に、OHPフィルム等に印刷した原稿を重ねて露

光させます。

露光方法はジアゾ感光乳剤の箱の中の説明書にも書かれていますが、露光時間はやはり事前にテストして

おいた方が良さそうです。


基本的な処は感光基板と同じ作業で、露光後エッチングするかインクを刷り込むかの違いだけです。


このシルクスクリーンは再生液で再生すれば何回か使えるようです。



シルクスクリーン印刷の良いところは、金属、紙、布、木、皮、ガラス、プラスチック等にも印刷出来る

ことです。


金属板に名前とか社名、ロゴを入れた表札、看板も良く見られますし、ちょっとした袋物でも印刷出来ま

すので手作りのものが既製品ぽく見えたりします。


このように応用範囲が広いので使いだすと利用率も高くなるのも特徴です。



ここでは操作パネルのシルク印刷を主体に行っていく予定ですが、操作パネルは字も小さく手で触れるこ

とが多くなるため剥げ難くしなければなりません。 また、パネル面は必ずしもフラットではありません

のでこれをどう対処するか等、課題も沢山あります。


と言うことで、暫く手探り状態でテストを繰り返すようになりそうです。

フロランタンが焼けたよ~♪

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今回は暫くぶりにクッキーを作ってみま~す。
 
 
クッキーの中でもバターたっぷりのフロランタンです。
 
フロランタンはサブレ生地にキャラメルコーテーィングしたアーモンドを載せて焼き上げた焼き菓子です。
 
このクッキーはサクサク、カリカリとした感触で、食べだすと後を引いて止まらないと言う代物なのです。
 
 
しかし、しかしですよ。 
 
何とバターが無い。
 
クッキーに使うのは無塩バターで元々スーパーでもそんなに置いていないのですが、普通のバターでも一人一
 
個とか数量限定で販売している状態になっています。 
 
慌てて探し回って買ってきましたが、やはり個数制限で一個しか買えません。  しかも値段も高くなっているよう
 
です。  
 
 
何年か前にも品不足状態になりましたが、またですよ。
 
取りあえず買ってきた分でクッキーとパン用に使いますが、使いだすと無くなるのも早い。
 
今回はいつまで続くんだろうか...。
 
 
 
と言うことで、今回のフロランタンのレシピです。
 
 
 

【材料】
サブレ生地
 
薄力粉   230グラム
無塩バター 115グラム
粉糖     115グラム
全卵   1個 
ベーキングパウダー 3グラム
塩    2つまみ
アーモンドヌガー
 
生クリーム  60グラム
水飴      30グラム
蜂蜜      30グラム
グラニュー糖 90グラム
無塩バター  60グラム
スライスアーモンド 90グラム
 
 
 
 
まず、サブレ生地を作ります。
 
バターを常温に戻すか短時間でレンジ加熱します。
大きめのボールにバターを入れハンドミキサーで撹拌します。
次に砂糖、ベーキングパウダー、塩、卵を入れ良く撹拌します。
 
薄力粉を振いながら加え、ゴムベラでさっくり混ぜます。
まとまった生地をラップで包み、冷蔵庫に2時間程休ませます。
 
休ませた生地をオーブンシートを敷いた天板に載せ、ラップの上から天板の大きさ合わせ、均等に伸ばしていきます。
 
天板は29cm角程度のものを用いています。
 
次に、ラップを剥がして生地をフォークでピケ(穴明け)します。
 
 
と言うことで、ここまで出来上がった状態です。
 
 
 
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次に、170℃に予熱したオーブンで25分程掛けて焼き上げます。
 
でもって、焼き上がった状態です。
 
 
 
 
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そのままオーブンを180℃に予熱しておきます。
 
その間にアーモンドヌガーを作ります。
 
 
鍋にスライスアーモンド以外のものを入れ沸騰させます。
 
 
 
 
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沸騰後、火を止めスライスアーモンドを加えます。
 
 
 
 
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焼き立てのサブレにアーモンドヌガーを載せ、パレットナイフ等で均一に平らになるよ
 
うに伸ばします。
 
 
 
 
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180℃に予熱したオーブンに入れ20分程度焼き上げます。
 
 
でもって、焼き上がった状態です。
 
 
 
 
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人肌程度まで冷めたら、包丁で5cm角程度にカットして出来上がりです。
 
湿気も吸い易いので一枚ずつラッピングしておきます。
 
乾燥剤を入れシーラーで密封すれば完璧ですが、湿気を吸うより食べる方が早く、すぐ無くなるのでこれでも問
 
題は無いのですよ。
 
 
 
 
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フロランタンは製菓用に適した材料に拘ればかなり美味しいものが出来上がります。
 
 
 
と言うことで、ここでコーヒータイムです。
 
煎り立て、挽き立てのコーヒーでフロランタンを頂きます。
 
 
 
 
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部屋の中がコーヒーの香りに包まれながら、手作りの装置でジャズを聴きます。
 
まさに 『お部屋deジャズ喫茶店』 なのです。
 
クッキーを焼いている時はバター風味のクッキーの香りが部屋中に拡がり、まるでケーキ屋さんのようになりま
 
す。
 
 
モグモグモグ....このフロランタンはかなり美味しい~♪
 
高カロリーですから、沢山は食べられませんがサクサク、カリカリと、キャラメルとアーモンドの絶妙なコンビネー
 
ションが後を引かせます。
 
 
コーヒー、紅茶にはピッタリ合いますよ。
 
 
 もう、満足、満足~♪
 
 
 
 

明けましておめでとうございます。

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去年訪問して下さった方、コメくれた方、ファンポチしてくれた方

本当にありがとうございました。



昨年は製作品が少なく記事も乏しくなっておりますが、実際には記事にも書かなかった修理品の方が多くなって
 
おります。


本年も今まで通り色々製作しますが、もう少し記事を増やしてみたいと思います。 


これからも、このブログを宜しくお願いします。


皆様にとって良い一年でありますように。

LUXMAN L-507 修理 (5)

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今回はプリアンプ部の整備です。


トーン回路の基板はフロントパネル側に取り付けられています。

パネルのネジを緩めればパネルは前面に倒れますので、この状態で点検整備を行います。

前回ではこの部のタンタルコンデンサを2個交換してあります。


トランジスタは片チャンネル2個で2SC1345が使われていますが、この時代のトランジスタにありがちなウィス

カーも発生しています。

この状態でトランジスタ各部の電圧を測ります。


測定結果では電圧はほぼ正常に掛かっていました。

どうやらタンタルコンデンサは単純に劣化したものだったようです。


前回の仮試聴では多少ノイジーで音にザラツキを感じていましたので、このトランジスタを全数交換します。

2SC1345はほぼ入手は不可能ですので代替品を使います。



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次はバッファーアンプ部の整備を行います。


トランジスタは片チャンネル2個で2SC1345と2SA640が使われていますが、このトランジスタもウィスカーが

発生しています。


この状態でトランジスタ各部の電圧を測ります。




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測定結果ではこれも電圧はほぼ正常に掛かっていました。


この段のトランジスタもノイズの原因になりますので全数交換します。

2SA640の入手は難しいのでここは代替品を使います。


次に電解コンデンサもついでに交換しておきます。


再度、交換したトランジスタの各部の電圧を測り異常の無いことを確認しておきます。



異常が無ければ、ここでAUX入力での音出しチェックが出来るようになります。


入力信号を入れますと正常に音が出ましたので、どうやらここまでの動作確認が出来たようです。



と言うことで、次回はイコライザー部の点検整備を行うことにします。




LUXMAN L-507 修理 (6)

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今回は残りのイコライザー部の点検整備を行います。


イコライザー回路の基板はトーン回路を除き1枚の基板にバッファー回路、マイクアンプ回路と共に納

められています。

イコライザ段には、2SC1345と2SA640で構成する3段直結回路となっています。


このトランジスタもウィスカーが発生していますが、取り合えずこのままの状態でトランジスタ各部の

電圧を測ります...。



で、測定結果では電圧はほぼ正常に掛かっていました。


前回の仮試聴では多少ノイジーでしたので、このトランジスタを全数交換します。

2SC1345、2SA640は、入手は困難ですので代替品を使います。


電解コンデンサもついでに交換しておきます。

再度、交換したトランジスタの各部の電圧を測り異常の無いことを確認しておきます。


異常が無ければ、ここでPHONO入力での音出しチェックを行います。



イメージ 1




PHONOに入力信号を入れますと正常に音が出ましたので、これで全ての動作確認が出来たようで

す。




イメージ 2




整備後の写真です。

暫く、ランニングテストを兼ねて仮試聴してみます。

かなり、ローノイズになったようです。 


異常が無ければこれで修理作業終了となりますが、更に諸特性の測定を行い異常の有無を確認す

ることにします。


LUXMAN L-507 修理 (7)

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L-507のパワーアンプ部の周波数特性です。


高域は両チャンネル共 40KHz、-1dB、 超えとなっています。

右チャンネルの方が若干、高域特性は落ちていますが、これはトランジスタの劣化、Hfeの低下及びバラツキ、

他、補正コンデンサの誤差、測定時の誤差等の要因が重なっています。

特にパワートランジスタのHfeの低下と不揃いがありましたので、こちらの方が影響が大きいかも知れません。


位相補正は利いているようで、大きなピークも無くなだらかに減衰していますので発振の心配も無いでしょう。


それにしても、この時代のアンプとしては年数を考慮してもまずまずのところかも...。



イメージ 1



1KHzのサイン波の再生波形です。



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次に方形波応答波形を調べてみます。
 
10KHzの方形波応答波形です。



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左角の丸みは超高域のダラ下がりの状態を示しており、ピークが無いことを示しています。

両チャンネルとも波形は同じです。

と言うことで、本機は問題なく安定に動作することが確認出来ました。 


修理ですから、最低限の測定しか行っていませんがこれだけでも大丈夫でしょう。

視聴の結果でも、当初感じられたザラツキ、ノイズ等が消え、歪感が無くなった事がハッキリと分かります。

40年前のあのラックストーンが再現出来たようです。

普通に音楽が楽しめます。


L-507は現在でも十分通用する音が出てきます。 
 

本機はまだまだ今後も十分使って頂けるものと思われます。







サイテーションⅣ型 プリアンプの自作 (1)

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前回のクオード22はシンプルでユニークな回路でなかなかの音を出してくれていますが、アナログ再生

用のプリアンプにつきましてはもう一台作っておきたいと思っています。



管球式のプリアンプの名器としてマッキン、マランツ、クオードの他に知られるものにもう一つサイテー

ション(Citation)があります。


サイテーション儀燭魯罐法璽な回路の9球式プリアンプで、球数も多く且つ複雑なものですが現在でも

中古市場でたまに見かけることがあります。


また、同社の製品の中ではプリアンプのサイテーション厳燭魯ットとして売られたものですが、国内で

は販売されたかどうかと言うこともあってか中古市場ではあまり見かけることも少ないようです。 

特に本機がキットである以上、だれが作ってもキチンとその性能が保証出来るものでなければ世には出せ

ませんので、それなりの自信があってのものだろうと思われます。 


このサイテーション儀拭↓厳燭箸皀ぅ灰薀ぅ供爾錬鈎覆裡達辧檻裡瞳燭鮑陵僂靴討い襪里特徴ですが、

基本的にイコライザーはCR型が好みで、今回はキットでもあったことから再現性という点からも厳燭

方を製作してみたいと思っています。


名前こそサイテーとついていますが名器として知られるもので、今回は模倣品製作となりますのでイミテ

ーション厳燭噺世Δ海箸砲覆襪もです。





イメージ 1






サイテーション厳燭錬教綣阿離廛螢▲鵐廚如■鈎覆裡達辧檻裡瞳織ぅ灰薀ぅ供爾慮紊縫侫ルター、トー

ン回路及びフラットアンプの構成となっています。



上図は3段のCR-NF型イコライザー部の回路図です。


初段部は2段増幅回路のネガポジの組合せによる帰還回路となっています。 

これは正帰還を加えることによって裸利得を大きくして、ゲインの増加分だけ負帰還を多量に掛けている

ようです。

次に低インピーダンスでCRイコライザ回路に送られ、3段目はP-G帰還回路で増幅され、トーン、フ

ィルター回路に送られます。


トーン、フィルター回路は使用頻度が少ないのでこれは今回も省略しようかと考えています。


イコライザーだけ作っても良いかと思いますが、少々ゲイン不足で調整用にフラットアンプをつけてアナ

ログ専用機とする予定です。





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電源部は今回もMOSFETによるリップルフィルター回路を用います。

B回路のフィルター部は厳重にします。


ヒーターは直流点火でトランジスタによる簡易な定電圧回路としていますが、これは手持ちの部品の都合

だけの理由です。


いずれも整流ダイオードはSBDの使用を考えています。



と言うことで、今回は慌てて製作することもないのでゆっくりと進めていく予定です。

サイテーションⅣ型 プリアンプの自作 (2)

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今回、使用予定の電源トランスです。


大変懐かしいサンスイのPV-65です。 プリアンプ用に作られたショートリング及び電磁シールド付

の優れものです。

プリアンプには普通このような仕様のトランスが使われます...って、前回は少々ケチり過ぎたようで

す。

山水はトランスメーカーでもあったのでトレードマークもトランスをイメージさせるものとなっており、

頭の中では同社のトランスはタンゴに並ぶ最高のものとして焼き付いております。



シールド付ですが漏洩磁束はゼロではありませんので一応、トランスの配置は事前に考慮する必要はあり

ます。




イメージ 1





フラットアンプの予定回路図です。

トーン及びフィルター回路を省略しましたのでシンプルな2段NFアンプとなっています。




イメージ 2





バランスボリュームも省略しています。 その代り、ボリュームは前後で2段構造としSN比を稼ぐこと

にします。

本来ですと4連ボリュームを使うことになりますが、高価で入手も困難ですので前回と同じく2連ボリュ

ームをベルトドライブ式で操作させます。 併せてクロストークの減少も図ります。

これらの効果についてベルトドライブ式はかなり期待が持てます。


以上によりゲインの損失分が無くなりましたので、その分ゲインを落とす必要があり全体のゲイン見直し

及び調整を併せて行います。




今回は入力切換え回路を付けるかどうかはまだ決めていません。

前回と同じフォノ専用プリでも良いかなとも思っていますが、同じでは面白くないかとかも思ったりして

思案中。


入力切替を付ける場合は、以前製作したラインアンプに用いたリレー方式を考えています。

これは未だ接点不良が無く実に具合が良く、且つ信号ラインは最短となり信頼性の点でもプリにはうって

つけのものとなるものです。


しかし、わざわざこの為にトランスは追加したくないので、回路、使用部品等については、またゆっくり

考えてみることにしよう。
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