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Channel: 音楽と何でも手作りの部屋 Room314
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VUメーターの製作(5)

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出来上がったVUメーターの調整・測定を行います。


その前にVUメーターの回路は色々ありますが、今回は下記サイトを参考にして製作しました。




また、VUメーターにつきましては、ここで書くまでも無く詳細に書かれていますので大変参考になります。



今回の電源部の回路図です。  正負12Vの電源を供給します。

24V 0.5A 程度のACアダプターを使った例が出ていますが、ここでは手持ちの部品の都合から小型トランス

(東栄 J15022 15V×2、0.2A)と三端子レギュレーターを使ったものにしています。

特別なものでも無いので普通に穴明き基板でも作れます。





イメージ 1



回路図は同サイトの中からオペアンプ(OPA2134PA)を使ったアンバランス型回路を採用しました。

シンプルながら実用性のある回路です(回路図は同上のサイト御参照下さい)。

基板は部品点数も少ないのでこれも穴明き基板でも作れます。

変更箇所は1KΩのNF抵抗を470Ω+1KΩ半固定抵抗に置き換えています。

1KΩの中間点でセットし合計1KΩとしておき、微調整で左右のメーターの偏差を修整するようにしただけのも

のです。


ディマー回路は単純にLEDの電流制限抵抗を2回路6接点のロータリースイッチで切り替えただけのものです。


本機の電流はLEDで大半が食っています。

使用するLEDによって制限抵抗の値は変わってきますので予備テストが必要になります。


このLEDは一個当たりの定格で20mAとなっています。 これが4個使われていますので合計80mAとなりま

す。   

高輝度タイプのLEDはかなり明るいので、ここで電流値を下げる必要が生じてくるワケです。


また、小型のロータリースイッチの接点電流は普通、あまり大きくはありませんので2回路として左右に分けてい

ます。




イメージ 2



本機は新規に購入したのはメーターとケースだけで、あとは手持ち部品のみの流用で安価に済ませています。

メーターは今年のハムフェアで購入してきたDENONのジャンク品ですので、どの程度のものかは全く不明で

す。



と言うことで、実際に測定して見ます。

信号は400~1KHz程度の正弦波を用い、1.228Vを入力した時に0VUとさせます。

メーターの種類にもよりますが、回路図通りの1KΩのNF抵抗で入力ボリュームをゼロΩ方向に絞りきった時に

ほぼ0VUを示します。

左右のメーターの偏差を1KΩの半固定抵抗で0VUになるように調節します。

これで完了です。



次に入力信号とメーター表示の値について調べて見ました。


0.775V~1.734Vの入力電圧で-4.000VU~3.000VUまで正確に表示してくれます。

更に周波数特性もチェックして見ます。

何と20Hz~20KHzまでフラットになりました。

高域側の-3dbBポイントは約230KHzで、それ以降は滑らかに減衰していき変なピークもディップもありませ

んでした。

20Hz以下は10Hzまでしか計れませんが-0.2dB程度でしたので全く問題ありません。



予想以上の性能です。  ここはディスクリートで作るよりオペアンプを使った方が安価で性能も良いと思いま

す。


多分、業務用とは針の動きが違ってくるのでしょうが、まあそこは普通に動いていると言った感じです。


レベルの監視もそうですが、通常は音楽の動きに合わせて針が動いてくれれば良い訳で、さすがに1.228Vが

0VUでは針の動きが緩慢で見ていても面白くありません。


ここでボリュームを上げて感度を調節しますが、VUメーターは何処に入れるかで変わってきます。

CD再生では0VUを0.775V(-4.0VU)としますと針はそれなりに振れ出します。

イコライザーの後では普通0.2V~0.3V位しかありませんから更に感度を上げることになります。


出力の高いプロ機の標準にあわせても余り意味はありませんので、ここは難しいことは考えずに適当に針が振

れる程度に合わせれば良いと思います。


暫く使ってみましたが大変具合が良いです。

音楽と針の動きがピークメーターとは違い、見易いというか相関関係が少しずつ分かってきます。

難点はクラシックなどのピアニシモでは針が殆ど振れてこないことでしょうか。

消費電流も少ないですから一日使っても発熱も無く安心して使えます。



VU計のメーターの明るさの調節機能は必需品と言えます。

部屋の明るさに応じて変えられるというのは便利と言うか、アクセサリーとしても雰囲気があって良いものだと思

います。  




【その後の使用レポート】


ローコストに纏まり、安定度も高く実用価値があります。


CDの録音レベルか、もしくはCD本体自体の出力電圧が考えている以上に低く、しかも一枚一枚かなりマチマチ

だと言う事も良く分かりました。   


今後の課題としましては、やはりメーターは大きい方が見易いですから、大きいものが入手出来れば変更したい

ところです。

また、入力アッテネーターは必需品ですので、連続可変と併用出来るようにいずれ改造したいと思っています。






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