今回は5V6ppアンプの方形波観測を行ってみます。
写真がボケボケですが最初に1KHzの正弦波です。
次に1KHzの方形波を見てみます。
若干ですが、左肩にオーバーシュートが見られます。
10KHzの方形波を見てみます。
左肩のオーバーシュートが少し大きくなっていますがまだまだ問題は無いでしょう。
次に、この10KHzの方形波出力に0.1μのコンデンサを並列に抱かせてみます。
リンギングが見られますが、アバレは少なく安定性は良いものと思われます。
更に、この10KHzの方形波出力に0.47μのコンデンサを並列に抱かせてみます。
リンギングが大きくなりますが安定性はかなり良いものと思われます。
20KHzの方形波応答です。
まだまだ原形波を保っているようです。
200Hzの方形波応答です。
20Hz以降も変なピークもの無くダラ下がりの状態のようです。
以上、左チャンネルの波形観測を行ってみましたが、右チャンネルもほぼ同じような状況でした。
その他、波形は色々見てみましたが発振の心配は無さそうですのでここらで切り上げることにします。
これからランニングテストによる本体部の温度上昇の確認を行ってみます。
ボンネットを被せた本機を室温22度にて10時間ほど稼働させ、本体部の表面温度を赤外線放射温度計にて測
定します。
まず、電源トランスの温度を測ってみます。
トランスのトップ部で51.8℃、側面部で58.4℃と、温度上昇に関しては全く問題が無いようです。
側面部は6V6から発生する熱をまともに受けていますので温度的には一番高くなります。
本機の無信号時の総電流、約160mAに対しトランスの容量は220mAありますから、負荷率にして約73%
で余裕があり温度上昇も当然ながら少ないようです。
シャシー側面部で32℃位ですので触っても熱い感じは全くありません。
6V6のソケット周辺に穴あけはしていませんが、予想通りその必要もありませんでした。
最後にダンピング・ファクターですが1KHzで約5と十分な値が計測されました。
その後、試聴を行いましたが、大人しめの大変素直な音が聴こえてきます。
今では本機はどちらかと言うと高NFBの方に入りますが、意外にもクラシック向けとも言える感じがします。
どうやらQUADⅡがタンノイと相性が良いと言うのもまんざらな話では無さそうです。
QUADⅡの小型版ですが、出力的にも一般家庭で楽しむ分にはこのクラスで十分かなと思います。
暫くは主力機として出番が多くなりそうです。