今回はパワーアンプ部の整備が終わりましたので、取りあえず通電して動作チェックを行います。
各部の電圧をチェックして異常が無ければ、次にスピーカー端子にDC漏れが無いことを確認して破損しても良い
ようなオンボロスピーカーを繋いでおきます。
入力ジャックにギターを接続して電源ONで音出しをして見ます。
----ボリュームを上げますとどうやら音は出てくるようです。
しかしながら、各摘みを操作しますと凄まじいガリ音が発生しており、その度にスピーカーのコーン紙が大きく前
後に動き出します。
成程ね。 これがスピーカーが破損した理由のようだワ。 耐入力150Wからのスピーカーが通常の演奏で焼
損するのは容易なことではありませんから、これでプリ部は全面整備ということになります。
と言うことで、プリ部の基板をシャシーから外します。
次に基板の外観点検を行います。
プリ部の右下基板に割れが生じています。
基板割れ部のパターンが切断されていましたのでジャンパー線で接続し直します。
基板上のコンデンサ、トランジスタを新規交換しておきます。
交換後、基板を元の状態に戻します。
更に、パターン面の半田不良箇所を肉盛りしておきます。
再度、通電して音出しテストを行います。
まだ、ボリューム類にガリがあれば軽く接点復活剤を使うことで復旧します。
ギターの音だしテストの結果、どうやらこれで正常に動作するようになったようです。
更に、各コントロール関係の摘みの動作が詳細にチェックを行っておきます。
ちなみに、出力を測定しますとノンクリップで110Wから出てきますので、間違いなく100Wのアンプと言って良
いと思われます。 また、正常に波形も観測されましたのでアンプ部はこれで修理完了とします。