BOSSの10バンドのグラフィックイコライザーのGE-10です。
BOSS社の70年代半ばの初期の製品で通称、弁当箱とも呼ばれ今ではヴィンテージエフェクターとな
ります。
最近、中古で入手したもので既に廃版機種ですが今なお根強い人気があります。
何しろプロ・ミュージシャンに好んで使われ、あのヴァン・ヘイレンが使ったと言うことで良く知られる
ようになりましたが、ギターは勿論ですがベース、シンセにも使えるスグレモノなのです。
AC100V仕様でバッテリーよりは電圧が高めと言うかオペアンプに本来の電圧が加えられますので
この点を見ても有利にはなりますが、いかんせコイツは重たい。
何か凄いエフェクターを使っている感じには見られそうですが、さすがにこれはラック仕様にした方が良
い位に思っていました。
GE-10は後にハーフラックサイズとしてRGE-10にモデルチェンジしましたが、これも既に廃版
でGE-10やRGE-10を探している人は多いと思います。
GE-10には今では当たり前ですがブースト用のレベルボリュームが付いていましたので、どんなセッ
ティングでもレベルの調節が出来ました。
この機能はクリーンブースターとしても十分使えるもので、半導体機種にありがちな音痩せが無いのが特
徴です。 イコライザーですがプリアンプ的な使い方の方がしっくりきます。
これを通しただけで音が太くなるとも言われますが、この真偽はともかくイコライザーのセッティング次
第でもありましょうが基本的にギター、ベース用に好ましい音質を持っているようです。
多分、GE-10はベース用に一番具合が良いのではないかと思っています。
ベースの録音ではDIボックスを使いますが、このイコライザー通した方がベース側で音作りを出来て具
合が良いことが挙げられます。
でもって、内部の裏面からの状態です。
左側にACトランスが見えます。
イコライザーの可変帯域は31Hz、62Hz、125Hz、250Hz、500Hz、1KHz、2KHz、4KHz、8K
Hz、16KHz となっており、各々±12dBの可変が可能となっています。
ギター用にはここまで不要かと思われますが、使ってみるとあった方が便利かと感じます。
入力は0dB/-10dBのインプットレベル切替スイッチを装備しシンセにも使用可能です。
更に外部フットスイッチを接続することでON/OFFも可能。
基板、部品面からの状態です。
古~い金文字のJRC4558Dが見えます。
これはもう艶有り、艶無しなんて言う次元のものでは無いですね。 それ以前の話でもう化石ですよ。
若干、修理跡も見られますがほぼオリジナル状態を保っているように見えます。
さて、流石に40年近く前の製品ですから、これから測定して劣化部品を取り換えてみることにします。
GE-10はまだまだ現役として使っていけるようになるでしょう。