今回は本機の諸特性について調べてみました。
まずは入出力特性から、
負荷抵抗は47KΩとしましたが、これはマランツにとっては少々過酷な負荷となります。
1KHzの入出力特性では146mVの入力でノンクリップ出力18.4Vが得られました。
更に入力を入れますと波形は僅かに崩れてきますが200mVで23.8Vと真空管イコライザーならではのダイナ
ミックレンジが得られました。 この辺りが最大出力電圧となりそうです。
これらの結果より、PHONO端子からのゲインは41.5dB(at1KHz)となりました。
中央の赤い線がRIAA偏差を示しています。 当然ながら低域から高域までフラットな方が良いことになります。
測定結果ではRIAA偏差はローエンドとハイエンド共に+0.6dB以内の偏差に収まっております。
この程度でしたら特にイコライザ偏差の修正は不要と思われますので特に処置は行いません。
以上の諸特性は左右チャンネルとも殆ど同じでしたので片チャンネルのみの特性図を示してあります。
これで本機は発振も無く正常に動作していることが分りました。
電気的な特性はオリジナルマランツと殆ど同じであろうと思われます。
それでは音質の方はどうかと言うことになりますが、使用部品も異なりますし比較しようにもオリジナルマラン
ツがあるワケでも無いので、ここは勝手に自己満足で良い音が出ていると言うことにしておきます。
仮試聴でも感じましたが、クラシックには大変良いアンプです。
大変SN比が良く、手持ちのレコードを次から次へと聴きたくなるようなそんな感じの音です。
と言うことで、本機の製作はこれで完了となりました。