暫くオーディオ機器の修理ばかりやっていて、修理済みの機材も増えたためアンプ類の製作予定が少し狂
い出して来ました。
アンプ等は何台あっても使い切れないし、また不自由もしていないのでどうも製作ペースが落ちていま
す。
アンプを作るきっかけと言うのは単純なもので、部品が余っているから何とか使おうかとか、新しいデバ
イスが手に入ったので試してみようとかそんなものです。
と言うことで作りかけのものもありますが、当面の必要順序からは真空管式のプリアンプがあります。
特にイコライザーは半導体よりは真空管の方が良い。 考えるとCDの時代になってからイコライザーを
作っていなかった。
半導体EQの音にも不満はあるし使えそうな部品もあることだし、それにアナログを中心に器材の見直し
を考えたいのでと、どうしても質の良いイコライザーが製作順位としては高くなります。
まあ、何だかんだと勝手な理由を付けて作り出そうと言うわけですが、管球式のプリアンプは過去には
マッキン、マランツをはじめ各種のものを製作してきましたが、どうも今はそれらが1台も残っていな
いこともあります。
これも考えると勿体無い話ですが、そんなことでここでもう一度作ってみようと言うワケです。
CD用にはラインプリがありますので、後はイコライザーだけあれば良いことになります。
MCはヘッドアンプかMCトランスを加えれば良いし、イコライザーだけですと製作も簡単になります。
バラックで組んでも作れてしまいますが、ここはきちんとケースに入れて体裁は整えるようにします。
今回はイコライザーの回路にクオード22を採用して、これにバッフアー・アンプを加えたもので考えて
います。
オリジナルのQuad22は4球式のシンプルなものですが、プリアンプとして十分な性能を持っており
今でも愛用者は多いようです。
トータルゲインは45dB程度として、プリとして必要最低限度に抑えSN比を稼ぐ設計としています。
多少、感度の高いパワーアンプなら単独使用でも十分これで間に合います。
また、バッファーアンプには色々な回路が考えられますが、これが最終的なものでもありません。
入力切替も付けていますが、最終的にこれは省略して多少ゲインの高いボリューム付イコライザーとして
使用することを考えています。
元々、シンプルなクオード22ですがイコライザの動作解析は難解です。
ここはトーン回路も省略して更にシンプルに纏めてみようと言うワケです。
クオード22のイコライザはEF86(6267)の五極管1本で済ませています。
その為、回路的には長所と短所が幾つかありますが、長所の一つとしてはシンプルゆえ単純に製作は容易
になります。
短所の一つとしてはイコライザーとしてのゲインは低いのですがSN比があまり良くありません。
ここに使われるEF86(6267)は今では比較的高価になっていますが、ノイズに対して選別する必
要があり各社のものを幾つか用意しておく必要があります。
写真のものは70年代のTESLAのEF86 軍規格品です。
一応4本ありますが手持ちのストック品です。
EF86と言えばメッシュタイプが思いつきますが、これはテレフンケンスタイルのメッシュ無しのもの
です。 テスラらしい大変作りの良い球です。
左側の2本のEF86はメッシュもどき?のようなロシア製のものです。
これもどの程度のものか差し替えて調べてみるつもりです。
バッファーは12AU7で考えていますが、これもノイズの少ない物を選ぶ必要があります。
ここには12AU7の軍規格の高信頼管の6189を使う予定です。
フィリップスACG製ですが、他にもGE、シルバニアと幾つか手持ちにありますので良さそうなものを
選別して使います。
と言うことで、また少しずつ部品を揃えながら製作を進めて行く予定です。