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Channel: 音楽と何でも手作りの部屋 Room314
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YAMAHA  C-2  コントロールアンプ 修理 (9)

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前回に引き続きYAMAHA C-2 の測定を行ってみます。


まずはトーン回路のトーン特性から見てみます。

BASS、TREBLEのそれぞれのMAXとMINを測定してみました。




イメージ 1



カタログではBASSは50Hzで±10dB、20KHzで±10dBですが、実測ではBASSはMAX9.3dB、MIN

-9.6dBでした。   同じくTREBLEはMAX10.6dB、MIN-10.1dB でした。


どうも交換したコンデンサの誤差が僅かに出たようですが、まあ殆どメーカー発表値と変わりがありません。

可変量も±10dBまで使うこともありませんのでこれで十分かと思われます。


C-2のトーン回路は20ステップ,21ポジションのアッテネーターで切り替え、中点ではトーン回路がキャン

セルされますので完全にフラットとなります。   また、ターンオーバーはそれぞれ350Hzと3.5KHzになりま

す。



次にイコライザー部に移ります。

イコライザーの耐入力について調べてみます。


イメージ 2


まずイコライザーのゲインは2.15mV入力時、出力は122.6mVありました。

このことから、イコライザーのゲインは約57倍(35.1dB、at1KHz)あることが分かります。

ラインアンプのゲインが16dBでしたので、プリアンプとしての総ゲインは16+35.1=51.1dB となり、約51

dB(約360倍)程あることが分かります。    これは標準的なプリアンプのゲイン構成となります。


よってイコライザー入力感度は約2.15mV (プリOUT 0.775V)となり、メーカー発表値とほぼ一致します。


ダイナミックレンジはPHONO入力 300mVまでリニアリティがあり、その時の最大出力は17.4V(at1KHz)

程あります。   更に入力を加えますと出力は上がりますが、入力500mVで出力23.1V程で頭打ちとなりま

す。

従いまして、イコライザーの耐入力は300mV(at1KHz)と見て良いかと思われます。

この頃のプリアンプでは半導体でも耐入力500mV程度のアンプもありましたから必ずしも大きな値ではありま

せんが十分であるとは言えます。



さて、次にイコライザーのRIAAの特性を見てみます。



イメージ 3



これは大変見事なデーターが得られました。

中央の赤のラインがRIAA偏差を示しています。

実測では20Hz~20KHz間でRIAA偏差が±0.2dB以内に収まっておりメーカー発表値を上回ります。

20KHz以降はダラ下がり状態です。


LEFTchのデーターを示しましたがRIGHTchも同様でした。

イコライザー素子に使われた抵抗、コンデンサの精度が劣化も無くかなり良いことが分かります。



以上のことからC-2のレストア後も殆ど正常に、メーカーの初期性能を維持していることが分かりました。




C-2はSN比が大変良く、MCカートリッジもMM感覚で取り扱えるなど利点が多いです。 クセの無い音は物足

りなさを感じるかも知れませんが、イコライザーのデーターから見ても分かるようにフラットで色付け感は全くあり

ません。

我が家のパワーアンプでは力不足なのか、文字通りナチュラルサウンドのC-2とはどうももう一息と言う感が強

いようです。  ですので、他の良質のパワーアンプと組み合わせてみないと今のところは良く分かりません。

もともと同社のB-2、B-3辺りとの組合せを想定したもののようですので、本来の本領を発揮させるにはこの

クラスのものは最低必要なのかも知れません。 

C-2が作られた時代のことを考えても、これはかなり良く出来た正統派のプリアンプと言うのが印象です。








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