今回は雑音のチェック及び修整を行ってみました。
前回は夜遅かったので詳しく調べきれていませんでしたが、電圧も正常なことから暫く通電しノイズのチ
ェックです。
やはりと言うかボリュームを上げますと残留雑音が目立ちます。
これは修整が必要です。
どうも誘導ノイズを拾っている感じのような音です。
初段管(EF86)で拾っているようで手を近づけますとノイズは大きくなります。
上蓋を閉めますとこのノイズも減りますが、それでも僅かですがまだ残ります。
多極管ですのである程度は予想はしてはいましたが、どうもここは順当にシールドケースが必要なようで
す。
と言うことでシールドケースを付けてみますと更にノイズは減ります。
このあたりはオリジナルと違い電源トランスを内蔵させた影響が出ているものと思われます。
しかも電磁シールド無しですから少々厳しかったかも知れません。
それにしてもトランスは初段管からかなり離した位置に取付けたつもりですが、結構拾ってくるものだと
言う印象です。
当然ながらトランスに近い方のチャンネル側の方が雑音は多くなっています。
このままでも使えないことはありませんが、ハムノイズもありますのでもう少しこれを減らしてみます。
対策としてはアースポイントの変更があります。
アースポイントについては色々言われますが、1点アースが良いのか2点が良いのかはたまたベタアース
が良いのか、結局のところやって見なければ分からないと言うのが本当のところです。
当初は2点アースで試してみましたが、誘導を受け易そうなので多分アースがループになってここでノイ
ズを拾っているのだろうと推測してみました。
と言うことで、ここは一般的セオリーに従って1点アースに変更してみます。
結果、あっさりとピタリと止まりました。 少々、拍子抜けの感がありますが効果大です。
さて、この状態で暫くノイズの様子を見てみます。
次は球ノイズです。
やはり球ノイズも出ています。
初段管のEF86は選別して特にノイズの少ない物に差し替えてみます。
12AU7(6189)も同様にノイズの少ない物を選んでみます。
これでまた暫く通電して慣らして行きます。
再度、ノイズをチェックしてみます。
流石に今度はかなりノイズが減り、ハム雑音は消えてボリュームMAXでも十分なレベルまで下がったよ
うです。
どうしてもトランスに近い方がノイズでは僅かに不利ですが、それでも十分ローノイズです。
ハムに関してはこれで十分満足出来ます。
さて、次に入出力の測定を行ってみました。
まずは両CHとも予定通り正常に増幅動作しているかの確認です。
このイコライザーは全体のゲインを約45dB(at1KHz、約180倍)で設計してあります。
これは5mVのカートリッジを使って1V程度の出力を得ることが目標です。
手持ちのパワーアンプの入力感度が1V以下ですから、これに見合うプリアンプとしてはゲインが200
倍程度のものをと言うワケです。
極力、プリのゲインを下げてローコストでローノイズなものを作ろうと言うのが狙いとなっています。
イコライザーからフラットアンプまでの入出力測定結果から、予定通り5mV入力で出力1.07Vが得
られました。
3mV入力でも出力0.66V得られていますから、この程度のゲインがあればイコライザー直結で使え
るパワーアンプもまだまだ多いかも知れません。
と言うことで、実測ゲインは入力1KHzで46.6dB(214倍)あり、両Chの差は0.3dB以
内に収まりました。
更に入力電圧を上げますと、フルボリュームで最大200mV近くまではノンクリップで出力されます。
また、この時の出力電圧は40V近くになります。
入力電圧を上げますと、まだまだ出力電圧は61Vまで上がっていきます。
次は、更にまた詳しく調べてみようかと思っています。 ではでは~♪