前回のライトボックス内部にタイマー回路を組み込んでみることにします。
タイマー回路には色々ありますが、今ならマイコンを使って秒単位までデジタル設定出来るようなものと
なりますが、今回は手持ち部品の都合でリレーとタイマーを使って昔ながらのシーケンス回路で組んでみ
ます。
回路は特別なものでも無く、自己保持回路のリレーをオンデレィタイマーで切るだけのものです。
コントロールパネルには主電源スイッチにスタートSW、任意ストップSW、及びタイマー切り時間の設
定ダイヤルを設けてあります。
リレーの接点が余っていましたのでスイッチ動作時のLEDランプも設けてみました。
手持ち部品の都合で制御電源がDC24Vのリレーとタイマーを使いましたので、この電源が必要になっ
ています。
これには16V、0.2A程度の小型トランスを使い整流しっぱなしの簡易な非安定化電源で供給してい
ますが、負荷時22.5Vの電圧で少し低めですが何とか動作電圧範囲内に収まっているようです。
当然ながら制御電源にAC100V仕様のものがあればトランスは不要でシンプルになります。
結局、本機はカバーを取り付けて上側ガラス面に感光基板と原稿を載せ、更に本等の重さのあるものを載
せて基板と原稿を密着させる方法としました。
本体カバー部は12mmのベニヤ板を用い安価に済ませています。
ガラス部はこれも安価に100均のA4フォトフレームを裏蓋を外して嵌め込んであります。
従って、露光面はほぼA4サイズ(279×192)となっています。
ガラスはフレームに両面テープかゴムボンドで接着しておきます。
このガラスは厚くは無いので丈夫とは言えませんが、どうもガラスはその厚さ、種類によって紫外線を透
過し難くなるようで各々その透過量も違うようです。 この辺りは紫外線計(UVメーター)等があれ
ば測定して確認することが出来ます。
ちなみに普通ガラス(厚さ3mm)の場合で、 近紫外線のうち360nm以上で約10%、340nmで約30%、320nm
で約80%吸収するようです。 厚いガラスを通して使用する場合は効果が低下しますので、薄い方が今回
用途には良いことにはなります。
本来ならガラスは使わない方が一番良さそうですが、多少の露光時間が延びてもここは使い勝手を優先と
したいと思います。
と言うことで、ここでシーケンスチェックを行います。
まず、主電源をONとします。
ストップスイッチの上の緑のLEDが点灯します。
一番上のスタートスイッチを押します。
スタートスイッチの上の赤のLEDが点灯と同時に緑のLEDが消灯の上、蛍光ランプが全数点灯しま
す。 インバーター式ですので瞬時点灯です。
次にタイマーが動作し始め、予め設定した時間になると自動的に蛍光ランプが消灯します。
同時に点灯していたLEDランプは赤から緑ランプに切り替わります。
タイマーはタイムアップ後、自動的にリセットされ、再度スタートスイッチを押しますと同じ動作を繰り
返します。
ストップスイッチはタイマー動作中でも任意に蛍光ランプを消灯させることが出来ます。
ストップスイッチONの蛍光ランプ消灯時には緑のLEDランプが点灯します。
どうやら、シーケンスは正常に動作しているようです。
本機はリレーによるフェザータッチスイッチで快調に動作してとても操作し易いです。
サイズは某社の中型ライトボックスに近く、両面同時パターン焼付こそ出来ませんが基本的な部分ではほ
ぼ同じような感じで、最大露光基板サイズも150×250mm程度だろうと思っております。
さて、ひとまずこれで完成となりますが、取りあえずタイマーは最大3分設定のものを使っていますが、
クイックポジ感光基板の感度が高いことから仮にこれを用いているだけのものです。
まだ手持ちにタイマーが幾つかありますので、これは露光テスト結果により交換する予定です。